STONE
そして、音楽へ
カラオケ機器の
ルート営業の仕事をしながら、
俳優養成所に通った。
でも、現実は甘くなかった。
次第に長時間労働を要求され、
自由な時間など無くなった。
養成所に通う気力は無くなり、
あっさりと退所した。
この時、残ったものが音楽だった。
音楽。
高校・大学時代に友達とバンドを組んで、
ギターやベースを演奏した。
気持ちの良い、
格好いいフレーズが好きだった。
でも、「歌」は苦手だった。
理論は存在する。
「声帯の収縮運動」と
「空気の流れの強弱」をコントロールして、
メロディーを紡ぎ出す全身運動。
分かってるが、
今でも苦手だ。